琉球大学では、去る3月11日(金)、「開学70周年記念事業国際交流オンラインシンポジウム」を開催しました。
当初は、令和2年に創立70周年を記念し、“Oceans Connected by Island Wisdom, for the World, for the Future(島嶼の叡知でつなぐ海~世界へ、 そして未来へ)” をテーマとした国際交流シンポジウムを学内の会場で開催する計画でしたが、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大により、この2年間は残念ながら学内でイベントを開催することができませんでした。
そこで、当初の計画を変更し、本学ホームページにて、令和3年12月よりレクチャーシリーズ1として、海外の研究者4名による講演動画をオンラインで配信し、レクチャーシリーズ2として、本学教員の講演動画を配信しています。
レクチャーシリーズ1では、英国プリマス大学のピーター・バーキル名誉教授に「発見への旅-微生物から世界的研究機関へ」、同じくプリマス大学のリチャード・トンプソン教授に「海洋のプラスチックごみ-現状と未来への提言」、米国ハワイ大学マノア校のカヒキナ・デ・シルバ助教授に「海と文化(ハワイの文化復興)」、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校のキース・カマチョ教授に「母なる海-平和と平等」と題する講演を行っていただきました。
これらの講演動画の内容をふまえ、今回のオンラインシンポジウムでは、レクチャーシリーズ1の4人の海外講演者と本学学生をZoomウェビナーでつなぎ、ディスカッションを行い、その様子を一般公開しました。
シンポジウムに先立ち、学部1年生から大学院生まで、また文系と理系の学生12名が事前学習に参加しました。そこでは、英語で行われたレクチャーシリーズ1の講演動画を事前に視聴し、各自興味をもったトピックを選んで4つのグループに分かれ、それぞれの感想を共有し、講演者への質問を検討しました。
オンラインシンポジウム当日には、開会にあたり、西田睦学長から、本シンポジウムが島嶼地域で連携して共通課題の解決へ向けて取り組むための足掛かりとなり、島嶼の智慧と可能性について考える機会となることを期待している、との挨拶がありました。続いて、バーキル博士、トンプソン博士、デ・シルバ博士、カマチョ 博士それぞれから挨拶の言葉をいただいた後、学生から英語で各講演動画に関する感想が述べられました。質疑応答では、学生からの質問に対し、各講演者から丁寧な回答をいただきました。
最後に、牛窪潔理事・副学長(地域貢献・国際交流・広報)から、島々に住む私たちが島嶼の智慧を活かしてどのように連携して共通課題に取り組んでいけるか、そして島嶼の智慧を未来の世代へ継承していくことが重要である、という閉会の辞がありました。
本シンポジウムを視聴した参加者から、「学生主体のシンポジウムで、学生の講演動画に対するコメントと講演者に対する質問が素晴らしく、またそれに対する4名の講演者からのお話や学生たちに対する励ましの言葉を聞いて、胸がいっぱいになった」とのコメントがよせられました。
また、参加した学生からは、「海に関するいろいろなトピックに対する知見を得てディスカッションするこのシンポジウムに参加することができてよかった。これから先の研究に対する意識等も変わっていくと思う」とのコメントがよせられました。
→国際交流オンラインシンポジウム |