2025年11月16日、慶應義塾大学で開催された「第1回ハイスクール&カレッジスポーツサイエンスアワード」(主催:特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会、日本トレーニング指導学会)において、琉球大学の学生が優れた成果を収めました。地域共創研究科公共社会プログラム2年次の平良怜南さんが優秀賞を、教育学部保健体育専修4年次の和田唯花さんが敢闘賞を受賞しました。
両名は、保健体育学を専門とする砂川力也教授の研究指導を受けながら、大学院生と学部生それぞれの立場から研究に真摯に取り組んできました。今回の受賞は、彼女たちの研究が全国的に高く評価されたことに加え、日々の献身的な姿勢と探究心が広く認められた証です。
琉球大学は、学生一人ひとりの挑戦を支え、地域と世界に貢献する研究を推進しています。今回の成果は、若い研究者が未来を切り拓く力を持っていることを示すものであり、本学にとって大きな誇りとなりました。
【優秀賞受賞研究】
速度基準を用いたジャンプスクワットトレーニングの効果と性差
―最大筋力および爆発的パワー発揮能力に及ぼす影響―
<受賞者>
平良 怜南(地域共創研究科公共社会プログラム)
<研究の内容>
本研究では、速度基準を用いたジャンプスクワットトレーニングが運動パフォーマンスに及ぼす影響について、性差による効果の違いに着目して検証しました。大学生を対象に、約2か月間の速度基準トレーニングを行い、最大筋力やスプリントおよびジャンプパフォーマンスの変化を評価しました。その結果、男女ともに運動パフォーマンスの向上が認められたものの、トレーニングに対する反応には性差が影響している可能性が示唆されました。
<平良さんからのコメント>
この度、第1回ハイスクール&カレッジスポーツサイエンスアワードにおいて「優秀賞」を受賞することができ、大変光栄に思っております。本研究の実施にあたり、ご協力くださった被験者の皆さま、ならびに多大なるご指導・ご支援を賜りました砂川先生をはじめ、関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。介入研究は決して容易なものではありませんでしたが、実験を通して得られた発見を研究成果として整理し、現場へと還元していくことが研究者の重要な役割であると改めて実感いたしました。今回の受賞を励みに、今後も真摯に研究活動に取り組み、トレーニング科学の発展に貢献していきたいと考えております。
【敢闘賞受賞研究】
軽負荷ジャンプ動作の速度を用いたスクワット最大挙上重量推定法の検討
<受賞者>
和田 唯花(教育学部保健体育専修)
<研究の内容>
本研究では、軽負荷・低回数のジャンプ動作の速度を用いてスクワット1RMを推定する方法について検討しました。具体的には、大学生を対象にジャンプ動作をした後にスクワット最大重量(1RM)の測定を行うプロトコルになります。実験の結果、ジャンプ動作の平均速度とスクワット1RMとの間に中~強い有意な相関を示しました。これにより、軽負荷・低回数のジャンプ動作を用いた本研究手法は、安全性・簡便性・精度の観点から、現場における実用的な1RMの推定方法として許容できると考えられます。
<和田さんからのコメント>
この度、第1回ハイスクール&カレッジスポーツサイエンスアワードにおいて敢闘賞を受賞できたことを大変光栄に思います。本研究を進めるにあたり、実験手順の検討や被験者の募集など思うようにいかないこともありましたが、ご指導くださいました砂川先生をはじめ、研究室の皆さまには多くのご助言とご支援を頂きました。また、測定にご協力いただいた被験者の皆さまにも心より感謝申し上げます。今回の経験を励みに今後も研究活動に真摯に取り組んでまいります。
【砂川教授からのコメント】
今回、平良怜南さんと和田唯花さんが「第1回ハイスクール&カレッジスポーツサイエンスアワード」において優秀賞と敢闘賞を受賞したことは、研究に真摯に取り組む姿勢が全国的に認められた大変意義深い成果と言えます。お二人の研究には共通して「速度基準」という視点があり、トレーニングにおける動作速度を指標とすることで、従来見えにくかった運動の質を客観的に評価することが可能となります。このアプローチは、競技力向上や安全性の確保に直結し、スポーツ科学の発展に大きく貢献するものです。私自身、これまで「人間はあらゆる負荷に抵抗して成長する」という考えのもと、合理的かつ効率的なトレーニング処方の研究を進めてきました。その流れを受け継ぐ形で、学生たちが主体的に研究を展開し成果を示したことは、教育者として大きな喜びです。大学院生と学部生という立場の違いを超えて互いに学び合い、粘り強く探究を続けてきた姿勢は高く評価されるべきものです。さらに、研究にご協力いただいた対象者の皆様や支えてくださった関係者の方々の存在なくして、この成果は得られませんでした。心より感謝を申し上げるとともに、今後も地域や社会に還元できる研究活動を発展させてくれることを期待しています。
![]() 優秀賞の平良怜南さん |
![]() 敢闘賞の和田唯花さん |

