お知らせ

JST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)【地域共創分野】 に本学・自治体・企業からなるチームの提案が採択され,フード・トランスフォーメーションが結ぶ環境・観光アイランド実現プロジェクトを開始 目標2:飢餓をゼロ目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに目標8:働きがいも経済成長も目標11:住み続けられるまちづくりを目標12:つくる責任 つかう責任

1.「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)【地域共創分野】」について

  大学が地方自治体・企業・市民などの多様なステークホルダーと共に,SDGsに基づく未来のありたい社会像「ビジョン」を創造し,その達成に向けたバックキャストによるイノベーションに資する研究開発により,地域の社会課題解決や地域経済の発展を目的とした自立的・持続的な産学官共創拠点「共創の場」を形成するプログラムです。
 本支援プログラムには「本格型」と「育成型」の2つのタイプがあり,「本格型(2億円/年×10年)」では,ビジョンに基づく研究開発課題とそれを支える産学共創システムの構築を一体的に推進する提案を募集するもので,「育成型(2,500万円/年×2年)」では,ビジョン,研究開発課題及び産学共創システムの構想と,「本格型」へのステップアップを目指す計画の提案を募集するものです。今回,本学とそのプロジェクトチームは「育成型」に採択されており,来年度の本格型への昇格に向けて活動をスタートしています。

2. 研究プロジェクトについて

プロジェクト名:「フード・トランスフォーメーションが結ぶ環境・観光アイランド実現拠点」
ビジョン:「食品・畜産・農業の高度連携によって資源を循環させ持続可能な環境・観光の島を創る」

プロジェクトリーダー:平良東紀(農学部 教授)
副プロジェクトリーダー:塚原正俊(研究推進機構 特命教授/株式会社バイオジェット 代表取締役)
拠点設置責任者:木暮一啓(研究推進機構長(理事・副学長))
参画機関:沖縄市,うるま市,合資会社オキスイ,株式会社バイオジェット,沖縄県畜産研究センター,沖縄ガス株式会社,オリオンビール株式会社,共和化成株式会社,株式会社日本フードエコロジーセンター

プロジェクトの概要:【ビジョン(未来のありたい社会像)の内容】
 未来の沖縄では,生活および観光地から出る食品残渣はエコフィードセンターと堆肥化・バイオガスプラントに集められ,環境配慮型飼料と肥料と再生可能エネルギーが作られています。これらを用い作られた環境配慮型食品という新たな価値が消費者に認められ,適正な価格で消費され,リサイクルループが繋がっています。環境負荷は最先端環境モニタリング技術により評価され,システムの最適化が行われています。さらに,先進的な環境配慮型観光地として沖縄が広く世界中から認知され,多くの投資と観光客を集め,このリサイクルループをさらに強力に回しています。

【ビジョン実現の為のアプローチ】
 ビジョン実現のために次の3つの取組を行います。① 食品残渣からの高い飼料化・肥料化・エネルギー化技術を構築し,環境配慮,栄養・病原体管理を両立する超循環農業システムを構築します。② 環境中のDNAを用いた最先端のモニタリング技術を構築し,①のシステムを評価,フィードバックする環境マネジメントを実現します。③ 観光ホテルにおける食のリサイクルループを構築し環境配慮型観光を実施します。また,効果的な情報発信により「環境配慮型食品」と「環境配慮型観光」のブランド化を実現します。

【ビジョン実現に向けた拠点の強み】
 琉球大学の5学部・1センターの多様な専門性を持ったメンバーが,文理融合で議論と検証を繰り返し,ビジョン実現に向けた多様な課題の抽出と解決を推進します。沖縄市・うるま市の農林水産課・産業政策課・環境課,沖縄県の畜産研究センターが地域の様々なステークホルダーの声・課題を収集します。食品残渣からの高い飼料化・堆肥化・エネルギー化技術,DNA解析技術を有する県内外の企業と観光ホテルの参画が,社会実装を強力に促進します。これらメンバーが立場を越えて自由に話し合い,地域の問題を共に解決していく場を構築します。

<参考>
JSTプレスリリースURL:
https://www.jst.go.jp/pr/info/info1584/index.html
https://www.jst.go.jp/pf/platform/site.html
https://www.jst.go.jp/pf/platform/file/2022/2022_kyotengaiyou_2220.pdf

問い合わせ先:総合企画戦略部研究推進課
宜志富 知恵子 chieko-g@cs.u-ryukyu.ac.jp