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ライマー准教授(理学部海洋自然科学科生物系)が2021年度日本動物学会成茂動物科学振興賞を授賞

 James Davis Reimer(ジェイムズ・デイビス・ライマー)准教授(理学部海洋自然科学科生物系)が、2021612日に2021年度日本動物学会成茂動物科学振興賞を授賞しました。研究テーマは「スナギンチャク類の生物多様性と生態学:“マイナー”分類群研究の重要性」です。

 成茂動物科学振興賞は、成茂科学器械研究所の支援の下、2010年度に日本動物学会が創設し、毎年1名程度、動物学の全分野でユニークな研究を展開する研究者に授与されています。

 今回の授賞の対象となったスナギンチャク類は世界で300種以上が知られ、サンゴやイソギンチャクと同じ分類群である花虫綱に含まれており、体壁に砂粒を埋め込む種が多いことが特徴です。造礁サンゴと同じように褐虫藻を持つ種は熱帯・亜熱帯の浅い海に生息しますが、それを持たない種は南北両極地域の海や数千メートルの深海まで広く生息しています。


写真1:Zoanthus sansibaricus キクメマメスナギンチャク

 ライマー准教授の授賞理由は以下の通りです(日本動物学会のホームページより引用)。
 「James Davis Reimer 会員は、系統進化・分類・生物地理・生態学の手法を駆使し、刺胞動物門スナギンチャク目を対象とする多様性科学のフィールド研究で多くの実績を積み重ねてきました。日本の亜熱帯圏のフィールドを拠点として、造礁サンゴ類と比べ多様性や繁殖生態の実態に関する研究が大変に遅れていたスナギンチャク類の分類基盤を分子系統学的解 析に基づいて確立しました。外部環境が多様に異なる広域に分布するスナギンチャク類は、褐藻類と共生し、形態を柔軟に変化させる特徴を備えることを発見しました。さらに、ヒドロ類に付着してコロニーを拡大する繁殖生態が段階的に進化したことを明らかにしました。これら一連の動物学にユニークな研究は、成茂動物科学振興賞を授賞するにふさわしいものです。」


写真2:James Davis Reimer(ジェイムズ・デイビス・ライマー)准教授

受賞のコメント

 「この名誉ある賞を授賞できてとても光栄です。 このようなユニークな研究に対する賞があるのは素晴らしいことだと思います。沖縄で海洋生物多様性研究を行うことが、私自身のユニークな研究において重要な役割を果たしていることが確かです。心から、琉球大学の、そして日本中の学生が自分の研究の道をたどってくれることを願っています。沖縄の非常に高い海洋生物多様性を次世代に引き継ぐために、研究を続けていきたいと思います。」
(I am very honored to receive this prestigious prize.  I think it is fantastic that there is such a prize for unique research.  I know performing marine biodiversity research in Okinawa has played an important part in my own unique research.  I sincerely hope that students at our university and all over Japan follow their own research path.  I want to continue research so we can better protect the very high marine biodiversity of Okinawa for future generations.)

 ライマー准教授の経歴や論文は研究者データベースよりご覧いただけます。
 https://kenkyushadb.lab.u-ryukyu.ac.jp/html/100000787_ja.html