お知らせ

持続可能な社会インフラのためのブリッジインスペクター講習(橋梁点検技術講習)を実施しました

 工学部附属地域創生研究センターの主催で、ブリッジインスペクター講習を10月31日(土)11月1日(日)の2日間にわたり開催しました。本講習は、橋梁定期点検精度の確保と橋梁点検技術者の技術向上を図ることを目的に、工学部附属地域創生研究センター・エンジニアリングソリューション部門で運営及び資格の認定を行っています。

 本講習会では、亜熱帯島嶼環境の沖縄の橋梁を点検するための必要な知識や点検技術として、沖縄特有の強紫外線による材料劣化、海からの飛来塩分と高温多湿環境による塩害、強風・台風によるインフラ構造物の振動による疲労損傷の特徴を修得します。これらの講習を通して、沖縄の橋梁を安全に守れる橋梁専門点検技術者(ブリッジインスペクター)を育成します。

 本年度は新型コロナウイルス感染症対策のため受講者数を制限し、例年よりも少ない28名の受講者を対象に、1日目の座学はオンライン講義、2日目の実技及び試験は琉球大学にて実施しました。

2日間の講習カリキュラム
・橋梁の維持管理に関する一般概論(内閣府沖縄総合事務局保全企画官)
・国土交通省の橋梁定期点検要領の解説(沖縄しまたて協会 技術環境研究所)
・コンクリート橋梁の損傷事例(地域創生研究センター 富山潤 教授)
・鋼橋の損傷事例(地域創生研究センター 下里哲弘 副センター長・教授)
・実大橋梁を用いた実技講習(沖縄しまたて協会 技術環境研究所)

 講習終了後には、橋梁定期点検に求められる技量認定として筆記試験が行われ、合格者には合格通知書が発行されます。なお、ブリッジインスペクターの資格は、国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格」へ登録されており、国や地方公共団体の業務への活用が進められています。


実技講習の様子


試験実施状況


実大鋼桁を用いた講習


損傷スケッチの講習