お知らせ

理工学研究科工学系初のダブルディグリー修了生誕生

~2020年、琉球大学は開学70周年を迎えます。~
Island wisdom, for the world, for the future. 


 去る平成31年3月に琉球大学理工学研究科博士前期課程を修了した佐脇潤一さんは、本学在籍中の平成29年12月から平成31年1月までキング・モンクット工科大学ラカバン校(King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang、以下KMITL)にダブルディグリー留学生として留学し、令和元年11月に同校で建築学修士の学位が授与されました。これにより、佐脇さんは本学の理工学研究科工学系初となるダブルディグリー修了生となりました。 
 タイの慣習では修了式と証書授与式は別の日程で行われるため、修了後の令和元年11月10日に授与式が挙行されました。式典ではタイ王室のシリントーン王女(現国王の妹君)から直に証書を拝受するという形式で、佐脇さんも同校の正装で参列しました。

 KMITLでの佐脇さんの研究テーマは、1960年代後半にタイの国家プロジェクトとして実施された職業訓練学校建設計画について、これを担当した当時世界的にも著名であった日本人建築家の故坂倉準三氏による熱帯気候への建築的配慮を彼の日泰両国の作品を比較して解明するものでした。

 佐脇さんが2年間で両校を修了可能となったのは、本学で近年導入されたクォーター制によるもので、グローバル化推進には欠かせない制度です。
 今回のダブルディグリーは、本学協定校のKMITLと長年研究教育交流を進めてきた成果の一つであり、同校建築学部の指導教官ピヤラット・ナンタ先生をはじめKMITLの多くの先生方には当初から大変尽力して頂きました。そして、平成31年4月からはKMITLからダブルディグリー留学生を本学に受け入れており、これからも益々盛んな国際交流が期待されます。

小倉暢之名誉教授(平成31年度まで本学で佐脇さんの指導教員を担当)からのコメント
「これまで本学の多くの教員・事務部の皆様、さらには本学の学内助成、工学部のエヌ・テック・システムズ東南アジア派遣助成事業などから長年交流のご支援頂けた事に感謝申し上げます。」


佐脇さんの修了証書


シリントーン王女(左)より修了証書を拝受する佐脇さん(右)


KMITLでの指導教官ピヤラット・ナンタ先生(左)と佐脇さん(右)