本学理学部の川島菫研究員と池田譲教授が2026年度Zoological Science Award(日本動物学会 論文賞)を受賞しました。
Zoological Science Awardは日本動物学会の出版する学術誌Zoological Scienceに掲載された論文のうち、特に優れた研究に対して贈られるもので、受賞者にはあわせて藤井賞が授与されます。
2026年9月4日に北海道大学札幌キャンパスにて開催された日本動物学会第97回札幌大会2026の中で高等教育推進機構大講堂にて授賞式が行われました。
<受賞論文名>
Cross-Modal Object Recognition and Reliability Between Visual and Tactile Senses in Octopus (Callistoctopus aspilosomatis)
(ヒラオリダコにおける物体のクロスモーダル認知と視覚・触覚間の信頼度)
Zoological Science 42 (3): 260-269. https://doi.org/10.2108/zs240069
<受賞者>
川島菫(琉球大学)・池田譲(琉球大学)
<受賞理由>
タコに視覚あるいは触覚によって物体を学習させ、これらの異なる感覚情報が物体を認識する上でどのように統合されるのか、クロスモーダル認知の存在を報告した論文である。物体の視覚情報と触覚情報を別々に提示できる実験系を確立し、新奇な物体の認識には視覚よりも触覚が優位に使われること、また、触覚だけを用いて学習した物体を視覚情報だけで識別できることを示した。これらはタコの感覚統合能力に関する重要な知見であるだけでなく、動物の物体認知や表象とその多様性を理解する上でも有意義な成果であり、高く評価された。(日本動物学会による評価)
<受賞者のコメント>
「私たちとは身体や暮らし方が全く異なるタコたちが、どのように世界を捉えているのか。タコの感覚世界に思いを馳せることはとてもワクワクする経験です。楽しんで取り組んでいる研究を論文賞という形で評価していただき大変光栄に思います。研究室のメンバーはもちろん、いつもタコにまつわる楽しいお話を聞かせてくださる地域の皆様や、沖縄の海のタコたちに感謝申し上げます」(川島菫)
「第一著者である川島博士は工作名人。実験器具を自ら作り、タコというつかみどころのない動物の感覚世界の一端を解き明かした手腕は卓越しています。そのような側面も、伝統ある学会から評価していただき、とても嬉しく思います」(池田譲)

賞状を手にする川島菫研究員