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工学部 沖縄振興開発金融公庫との共同研究成果発表会を開催 目標11:住み続けられるまちづくりを目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

 2026年3月10日(火)、沖縄振興開発金融公庫 本店5階会議室(那覇市おもろまち在)において、「沖縄振興開発金融公庫と琉球大学工学部との共同研究成果発表会」を開催いたしました。
 成果発表会には、研究に携わった工学部社会基盤デザインコースの学生4名も出席し、自身らの研究結果の発表や、研究結果を踏まえた提言を行いました。

【調査の背景・目的】
 沖縄県では、移動手段が自家用車やレンタカーに偏っているため交通渋滞が慢性化し、環境負荷の増大という観点からも課題となっています。また、路線バス等の公共交通は、利用者の減少に伴う収益性の悪化と運転手不足が重なり、既存路線の廃止・減便による地域交通の空白化が加速しています。
 誰もが安心して移動できる仕組みを整えることは、利便性の向上にとどまらず、「移動の権利」を保障し、社会の活力を維持するための生命線となります。観光産業の持続的発展と地域経済の活性化を両立させるため、都市計画と交通政策を一体化させた「円滑かつ持続可能な移動体系」の再構築(リ・デザイン)が求められます。
 今回の調査では、3つの観点から現状を分析し、持続可能な移動体系の再構築に向けた具体的対策を提言することを目的として実施しました。
①人口と経済機能が集中する那覇都市圏
②人口密度が低く、既存の公共交通の運営が難しい公共交通不便・空白地域
③自家用車を所有・運転できない、あるいは車の所有が困難な層など移動に制約のある人々の足の確保

【調査概要】
・調査対象  
本島内を運行する公共交通機関(路線バス・モノレール)、行政機関等

・調査方法
 「沖縄県本島中南部パーソントリップ調査※」(以下PT調査という)の分析、各種統計の確認、調査対象へのヒアリング
※平日一日の地域住民の移動実態(目的・手段・時間帯・移動先等)を把握する交通実態調査。
※トリップとは、人の移動を捉える際に、交通分野で一般的に用いられる「ある人がある目的を持って移動する一連の行動」という考え方。

・調査項目
 (1)県土軸の形成と那覇都市圏の公共交通リ・デザイン
①那覇都市圏の交通実態(渋滞状況調査、令和5年PT調査を活用)の課題を整理
②軸(基幹的な交通網)と結節点(接続、乗り換え地点)の議論を整理

(2)交通不便地域・空白地域における公共交通リ・デザイン
①県内自治体が実施する地域交通の調査
②県外過疎地域の事例研究

(3)誰一人取り残さない公共交通リ・デザイン
①交通における社会的排除の状況について(令和5年PT調査整理)
②沖縄県教育庁等へのヒアリング及び事例研究

・調査時期
 令和7年9月30日~令和8年2月28日

・実施主体
 沖縄振興開発金融公庫 調査部 地域連携情報室(平良 貴洋、古堅 香織)
 琉球大学工学部 教授 神谷 大介、助教 上地 安諄
 琉球大学工学部社会基盤デザインコース 神谷研究室
 新里 莉理、比嘉 悠(学部4年) 渡慶次 諒、名嘉 孝光(学部3年)

【公表資料】
・記者発表資料
 沖縄本島の地域に適した地域交通のリ・デザイン(PDF)

【成果発表会の様子】




学生による成果発表



神谷 大介 教授による総括



左から:平良 貴洋(沖縄振興開発金融公庫)・古堅 香織(同公庫)・渡慶次 諒(工学部3年)・名嘉 孝光(同3年)・
    比嘉 悠(同4年)・新里 莉理(同4年)・神谷 大介 教授(工学部)・上地 安諄 助教(工学部)