お知らせ

沖縄発のブリッジインスペクター講習(橋梁点検技術講習)を 実施しました

~2020年、琉球大学は開学70周年を迎えます。~
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工学部附属地域創生研究センターの主催で、ブリッジインスペクター講習が11月30日(土)から12月1日(日)の2日間にわたり開催されました。本講習は、橋梁定期点検精度の確保と橋梁点検技術者の技術向上を図ることを目的に、工学部附属地域創生研究センター・エンジニアリングソリューション部門で運営及び資格の認定を行っています。

沖縄の橋梁を安全安心に守れる橋梁専門点検技術者(ブリッジインスペクター)を育成するため、本講習会では、亜熱帯島嶼環境の沖縄の橋梁を点検するための必要な知識や点検技術として沖縄特有の強紫外線による材料劣化や海からの飛来塩分と高温多湿環境による塩害、強風・台風によるインフラ構造物の振動による疲労損傷の特徴を修得します。今年度は県内民間コンサルタント会社より、53名の受講者が参加しました。

講習終了後には、橋梁定期点検に求められる技量認定として筆記試験が行われ、合格者には合格通知書が発行されます。なお、ブリッジインスペクターの資格は、国土交通省の「公共工事に関する調査及び設計等の品質確保に資する技術者資格」へ登録されており、国や地方公共団体の業務への活用が進められています。

2日間の講習のカリキュラム
 ・橋梁の維持管理に関する一般概論(内閣府沖縄総合事務局保全企画官)
 ・国土交通省の橋梁定期点検要領の解説(沖縄しまたて協会 技術環境研究所)
 ・コンクリート橋梁の損傷事例(地域創生研究センター 富山潤准教授)
 ・鋼橋の損傷事例(地域創生研究センター 副センター長 下里哲弘教授)
 ・実劣化コンクリート橋梁を用いた打音検査・損傷図のスケッチの実技講習(コンサルタント会社)
 ・琉球大学開発の3DCGを用いた腐食鋼橋の点検シミュレータによる講習(地域創生研究センター 田井政行助教)


塩害により劣化した橋梁1

 


塩害により劣化した橋梁2

 


下里教授(地域創生研究センター副センター長)の講義

 


富山准教授(地域創生研究センター)の講義

 


本学が開発した点検シミュレータによる講習

 


損傷スケッチの実技講習