杉本 武(TAKESHI SUGIMOTO)

杉本 武(TAKESHI SUGIMOTO)
NO.011
法務研究科(法務専攻) 3年次(長期履修の4年目) 杉本 武さん (大阪府出身・上宮高等学校卒業、琉球大学法文学部法政学科卒業)

1983年3月 上宮高等学校卒業 
1987年3月 琉球大学法文学部法政学科卒
1991年3月 鹿屋体育大学大学院体育学研究科コーチ学コース修了 

法務研究科法務専攻を選んだ理由を教えてください

出身大学ということで、右も左もわからない新しい環境というわけでもなく、仕事を継続しながら、司法試験の学修ができるという利点があったから。私には琉球大学以外では仕事との両立は不可能だと思いました。

あなたが思う(感じる)琉球大学の魅力を教えてください

琉球大学の法務研究科は各学年15人前後の学生数で、学年を超えた交流が盛んです。交流といっても、そこは学生全員同じ目標を持つ法科大学院生ですから、会話はおのずと法律学習に関することがほとんどです(おそらく)。例えば、コロナ以前は、学内の廊下で年下の先輩達を捕まえて質問すると、ほぼ全員、時間を割いて丁寧に教えてくれました。先生方からは、他の法科大学院にはない仲の良さだと言われます。年齢層も、飛び級で上がってくる優秀な若い人から最年長(もう少しで還暦)の私までと幅広く、社会人も毎年一定数が入学してきます。

コロナの影響で2020年度から、ほとんどの講義がオンラインになっていますが、私の場合、世間で言われているオンライン授業のマイナス面というものをほとんど感じません。大学と職場の移動時間を100%カットでき、仕事と仕事の合間で、講義に出席したりできますから、むしろ、プラス面しかないです。そして、何といっても、法務研究科の最大の魅力は、少人数制という点にあります。全ての教員が全ての学生の名前・顔を覚えてくれています。ですから、学修以外のことでも気軽に相談ができます。このような環境が、毎年、必ず司法試験合格者を輩出する土壌になっているのだと思います。

職場でオンライン授業を聴講している杉本さん

熱中している研究や勉強、学業面で今後取り組んでみたい分野を教えてください

現在長期履修の4年目に入っています。入学して以来、連日課題に追われ、人生でこんなに勉強したことはない!という生活を送っています。あと1年~2年で残りの単位を取得し、いよいよ司法試験に挑みます。その頃は60歳直前になっていますが、この年になって、こんなに手ごたえのある超難敵(法務研究科での学修&司法試験)に出会えて、無我夢中になれることはラッキーだと思っています。

空き時間にすぐに学習できるように、職場にいつも教科書を置いている



2021年度後期の時間割。終わった講義をピンクに塗りつぶすのが杉本さんの楽しみ


サークル活動や部活、アルバイトなど、学校が終わってからの過ごし方を教えてください。

学部時代の話になりますが、私は1983年に琉球大学へ入学するとともに、ウインドサーフィン部に入部し、全く法律学習はせずに海三昧の生活を送っていました。そのかいあってか、大学4年で日本代表になることができ、20代はオリンピックを目指し、ヨーロッパに活動拠点を移し、レース転戦の生活をしていました。引退後は完全に海から離れ、仕事や子育て中心の生活でしたが、子ども達が成人し、50歳を迎えたことを機に「オジサンパワーで若者を倒して、国体代表でも狙うか!」と選手に復帰し、法務研究科へ入学後2年間は沖縄県代表として国体に出場していました。

ですが、2年次の演習に入ると、さすがに膨大な提出課題と予習・復習に追い立てられる日々となり、1日も海に行けないどころか疲労困憊で筋トレ、ウォーキングすらできなくなりました。寝て、起きて法律学修、仕事、法律学修、寝て、起きての繰り返しです。たまに、夢の中でも答案構成をしています。また、私は会社の経営者という一面もあり、院での学修が忙しいからといって、そこに関しては一切の手抜きも妥協も失敗も許されません。そういうことで、今は苦しいけど楽しい、苦楽(くるたの)しい生活を送っています。


2017年の愛媛国体セーリング競技のレース中(当時53才)


若い頃、1990年の世界選手権をアルゼンチンのラプラタ川で(セイル#J-28当時26才)
「写真が古くて水が変色して見えるのではなく、ほんとにこの川は、こんな茶色なんです!」(杉本さん談)

琉球大学に進学を考えている高校生・学生へアドバイスをお願いします

法務研究科は、生半可な気持ちで入ってくると、エライ目に遭います。毎年、一定数の学生が1年も持たずに去っていきます。これは、どこの法科大学院でも同じだと思います。しかし、この困難に(優秀な若い方には困難ではないでしょうが、オジサンにはキツイ!)打ち勝って、さらなる頂きの司法試験を突破したら、今とはまた違う景色が見られるはずです。根性ある方(ザ・昭和感まる出しですが)、琉球大学法務研究科で一緒に学修しましょう。