近年、我が国においては、限られたリソースを有効活用して競争力を維持・向上すべく学外の組織と戦略的に連携し、産学共同の研究や自由参加型のコンソーシアム等を形成し、アイデアを有機的に結合して価値を創造することの重要性(オーブンイノベーション)の推進が求められています。中・長期的に見た場合、産業界及び自治体との連携を強化し、地域との教育研究画面における本格的な協働による社会のイノベーションを先導することこそが本学の目指す方同性に合致していることは間違いありません。このような背景から、令和2年4月から研究推進機構と地域連携推進機構の組織見直しと強化施策が行われています。

 「産業界及び自治体との連携を強化し、地域との教育研究而面における本格的な協働による社会のイノベーションを先導する」ためには、地域共創と産学官連携を同時に推進していく必要があります。地域共創という面では、イノベーションの創出を担う「人材」の輩出とその仕組みの構築が重要であり、職業教育訓練、リ力レン卜教育、グローパル人材教育、イノベーション教育、新しい生涯教育、そしてCOC· COC+を中軸とする社会と大学との接続教育等を推進していく必要があります。

 また、産学官連携という面では、運営費交付金の算定基礎となるKPIに外部資金獲得の要素が盛り込まれるなど、外部資金獲得力強化は大学にとって喫緊の課題となっており、教員「個人」対「企業」による共同研究が中心だった従来の産学連携から転換し、「組織」対「組織」による共同研究を推進する必要があります。

 このように、本学が地域社会のイノベーションを先導していくためには、地域連携推進機構及び研究推進機構の枠組みを超えた活動が求められていると言えます。そこで、地域共創及び産学官連携の両面において、研究准進機構及び地域連携推進機構が円滑に連携して業務を実施するために、「琉球大学イノベーションイ二シアテイブ:URI²を学長の下に置さ、その活動の円滑化のために以下のとおり体制の見直しを行いました。

詳しくはコチラ

自治会など地域コミュニティのICT活用支援(地域公共政策士ネットワーク)

首里城焼失現場の視察(首里城再興学術ネットワーク)

URI²は学長と地域・社会連携担当理事、研究担当理事のもと、地域連携推進機構および研究推進機構の構成員が連携し、産学官連携や共同研究の推進等を通して地域社会に貢献するイノベーション創出を推進します。

 

組織図の詳細

主な活動概要

1.ブレスト・ステージの活動

新しいアイデア・ノウハウや研究・開発のテーマをブレーンストーミングにより出し合い、具体的なイノベーションの卵を産み出す最初の一歩として位置づけています。

2.プロジェクト・ステージの活動

抽出されたアイデア・ノウハウ・研究開発テーマを、期待されるアウトカムと実現可能性の視点から評価・精査し、共同プロジェクトへと展開し、具体的な戦略を策定しつつ活動していく段階である。抽出されたテーマを、共同研究という形で紐解き、アウトカムを産み出すための取り組みを計画的段階的に実践する。また、地域の求める人財輩出のための仕組みづくりに参画し、教育プログラムの開発を行います。

3.ソリューション・ステージの活動

アウトカムとしての共同研究成果や具体的なソリューションを整理・体系化し、公表化する段階です。現代的課題や沖縄固有の課題を、大学と民間企業、地方自治体、非営利活動法人等の法人組織が連携・協力することにより産み出された研究成果を、未来共創フォーラムや未来共創フェアの開催により、還元・浸透させさせていくことも、ソリューソン・ステージの重要な役割となります。

進行中のプロジェクト

地域公共政策士ネットワーク

 琉球大学では、「沖縄産学官協働人財育成円卓会議」の提言を受け、新たな価値を創造できる人材や国際性豊かな人材の育成に向けた「目的別人材育成プログラム」を社会人および学生向けに開講しています。2019年度にこれらの科目の一部が一般財団法人地域公共人材開発機構の資格制度「初級地域公共政策士」の認証科目制度に認定されました。

首里城再興学術ネットワーク

 「首里城再興学術ネットワーク」は本学の理系文系の枠を超えた多様な分野の教職員や学生だけではなく、他の研究機関や自治体、地域のみなさんとともに活動する場とし、学術的に首里城再興に貢献することを目指しています。2020年度より4件の研究プロジェクトを実施しています。

資源循環型共生社会実現に向けた農水一体型サステイナブル陸上養殖のグローバル拠点

 JST「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)の育成型に採択され、2020年度より本学の学際的チームと沖縄高専、中城村、オリオンビール(株)等が参画する産学官連携研究プロジェクトがスタートしました。持続可能な社会の実現に向けて沖縄をベースに「食」とエネルギーの循環社会モデルの形成を目指します。

ポストコロナ社会実現研究プロジェクト

 本学では総合大学としての強みを生かし、新型コロナウィルス感染拡大により浮き彫りとなった新たな社会・経済・環境にまたがる複合的な課題の解決に向けた研究を推進することを目的として、「ポストコロナ社会実現研究プロジェクト」を立ち上げました。2020年度より4件の研究プロジェクトが始動しています。

科学教育(STEAM教育)研究センター(仮称)設置プロジェクト ※準備中

 本学では、JST事業の一環として、沖縄県内の中高生を対象とした科学系人材育成事業(「琉球リケジョ」「琉大ハカセ塾」「琉大カガク院」)を実施してきました。今後も文理横断的な学習機会の提供と課題解決力を有する人材育成に向けたSTEAM教育*¹の推進に取り組んでいきます。またビジネス創出への高い意欲を持ちイノベーションを生み出すことができるアントレプレナーシップ*²を持つ人材の育成を目指します。

*¹STEAM(スティーム)教育:S(Science:科学)、T(Technology:技術)、E(Engineering:工学)、A(Art:芸術)、M (Mathematics:数学)の5つの頭文字を組み合わせた造語。これらの5つの領域での学びを社会の課題解決に活かすことを目指す教育理念。
 *²アントレプレナーシップ:キャリア教育の中で近年注目されており、「起業家精神」やビジネスの視点から社会課題にアプローチする思考・行動の能力。

 

関連資料

□琉大イノベーション・イニシアティブ特集記事
 琉球大学広報誌 NewsLetter/2020 October Vol.27
 琉球大学広報誌 NewsLetter/2021 April Vol.28

問い合わせ

お問い合わせ窓口については各プロジェクトのリンク先にてご確認ください。