保健学研究科(博士前期課程)(博士後期課程)

研究科長 小林 潤

心身の健康・長寿を探求する国際的な研究者、指導者を養成

 保健学研究科は、グローカルな教育と研究を進めています。沖縄での知見を海外に還元する視野をもち沖縄で研究すること、また沖縄と対比させて海外での研究を実施していくことの両面です。これらの視点から人間健康開発学と国際島嶼保健学の2つの研究領域から構成されたカリキュラムになっており、幅広い視野をもつ研究者および指導者を養成することを目的としています。
 保健学とは、健康を保つことに関する学問であり、単に病気をみるだけでなく、そのまわりにある環境をも視野に入れています。貧困にあえぎ障害を抱えた女性や子供達、それに関連した思春期の課題、増大する高齢者等、社会的弱者をも取り残さずに、よりよい健康づくりを行うための研究を進めています。がん看護専門看護師・エキスパートナース養成コース、学校保健・ヘルスプロモーション(養護教諭専修免許)コースをもち、地域に貢献できる専門性の高い人材育成を行っています。さらにバイオテクノロジーや情報テクノロジーの革新的進歩は健康づくりにおいてイノベーションを起こしています。これら先端的研究の実施にも積極的に取り組んでいます。

外国人留学生特別プログラム(博士前期課程)(博士後期課程)

東南アジア・太平洋諸国の公衆衛生・保健医療に寄与できる人材の育成

 南に開かれた琉球大学の一つの研究科として、保健学研究科では学年暦の開始を10月、修了を9月に設定した英語で講義指導を実施する沖縄グローバルヘルスコースを設置しています。本プログラムではアジア・太平洋諸国の公衆衛生や、保健医療に関する問題とその解決策の提言について研究を行い、自国の公衆衛生の改善に寄与できる人材の育成を目的としています。2015年に開設された本コースはアジアを中心に多くの留学生を受け入れ、彼らは学位取得後、世界に羽ばたいています。
 これらの経験を基に、2021年からはJICA(国際協力機構)開発大学院連携プログラムに登録された沖縄において初めての研究科となり、奨学金制度を活用した留学生の受け入れがさらに継続的になりました。本コースでは、日本人学生も留学生とともに学び、グローバルに活躍する人材の育成のための環境を作っています。海外をフィールドとした国際保健に関する研究を行うだけでなく、JICA沖縄センターと協力のもと海外からの研修生を対象としたグローバルヘルスの実践的研修への参加機会も設けられています。

保健学研究科WEBサイト