琉球大学人を対象とする医学系研究倫理審査規則

平成29年3月17日
制        定

( 目的等)
第1条 この規則は,琉球大学(以下「本学」という。)で行われる人を直接対象とした医学及び行動科学の研究並びに医療行為(以下「研究等」という。)がヘルシンキ宣言の趣旨,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号)(以下「基本指針」という。)及び医療法(昭和23年法律第205号)第1条の2に規定する医療提供の理念等に沿った倫理的及び科学的観点から推進されるよう,その内容等を審査することを目的とする。
2 本学における医学系研究の倫理審査に関し必要な事項は、基本指針その他の関係法令等及び琉球大学研究者主導臨床研究に係る標準業務手順書によるもののほか、この規則の定めるところによる。

( 委員会の設置)
第2条 前条の目的を達成するため,琉球大学人を対象とする医学系研究倫理審査委員会(以下「委員会」という。)を置く。

( 委員会の任務)
第3条 委員会は,学長の諮問に応じ,医学系研究の実施計画の審査申請等に関して審査し,意見を述べる。
2 委員会委員は,職務上知り得た情報を正当な理由なく漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

( 組織)
第4条 委員会は,次の各号に掲げる委員をもって組織し、学長が任命又は委嘱する。
 (1)  医学・医療の専門家等の自然科学に関する識見を有する者 7人以上
 (2)   倫理学・法律の専門家等の人文・社会科学に関する識見を有する者 1人以上
 (3) 研究対象者の観点も含めて一般の立場から意見を述べることができる者 2人以上
 (4)その他学長が必要と認める者 若干人
2 前項第1号の委員には、次の各号に掲げる者を含むものとする。
 (1) 病院副病院長又は病院長補佐  1人
 (2) 医学部医学科長及び保健学科長
 (3) 基礎医学系教授  1人
 (4) 臨床医学系教授  1人
 (5) 医学部保健学科教授   1人
 (6) 心理学系教授  1人
3 委員会の委員は,男女両性で構成する。

4 委員のうち2名以上は本学に所属しない者とする。
5 委員会が必要と認めた場合は,委員以外の者の出席を求めて説明又は意見を聴くことができる。

( 委員の任期)
第5条 委員会の委員(第2項第1号及び第2号に該当する者を除く)の任期は,2年とし,再任を妨げない。ただし,委員に欠員が生じた場合の後任者の任期は,前任者の残任期間とする。

( 委員長等)
第6条 委員会に委員長を置き,委員の互選により定める。
2 委員長は,委員会を招集し,その議長となる。
3 委員長に事故があるとき又は欠けたときは,委員長があらかじめ指名する委員が,その職務を代行する。
4 委員長は,次の各号に掲げる事項を円滑に実施するため,委員長に対して当該事項に関する助言等を行うアドバイザー若干人を指名することができる。
 (1) 第12条に規定する迅速審査の実施の適否等に関すること。 
 (2) 第8条に規定するレビューアーの選任に関すること。
 (3) その他アドバイザーの助言が必要と認める事項。

( 議事)
第7条 委員会は,医学系研究の実施計画等に関して医学的,倫理的,社会的な面から調査・検討し審議又は審査する。
2 委員会は,次の要件を全て満たさなければ会議を開くことができない。
 (1)  全委員の3分の2以上の委員が出席すること
 (2) 男女両性の委員が出席すること
 (3) 第4条第1項第1号から3号のそれぞれの委員が1人以上が出席すること
 (4) 本学に所属しない委員が2人以上が出席すること
3 委員会は,審査に当たり,第8条第2項に規定するレビューアーを出席させ,同条第3項に規定する報告内容について説明又は意見の聴取を求めることができる。ただし,レビューアーは,審査の判定に加わることはできない。
4 委員会は,審査に当たり,研究等の実施責任者を出席させ,実施計画の内容等について説明又は意見の聴取を求めることができる。
5 委員会の委員は,自己の申請または利害関係にある研究の審査に参加することはできない。
6 委員会の議決は,出席委員の全員の合意を原則とする。
7 前項の規定により議決が得られない場合は、次回開催委員会において審議し、全委員の3分の2以上の合意をもって議決とする。
8 前項により議決を得た場合には、審査結果通知書に少数意見を付記することとする。
9 審議又は審査経過及び結論の内容は記録として保存し,委員会が必要と認めるときは,審議又は審査経過及び結論の内容を公表することができる。ただし,研究対象者の人権,研究の独創性又は知的財産権のため非公開とすることが必要な部分については,この限りではない。

( レビューアー)
第8条 委員会は,第3条に規定する任務を行うに当たり,専門の事項を調査・検討するためレビューアーを置くことができる。
2 委員長は,当該専門の事項に関する学識経験者のうちからレビューアーを委嘱する。
3 レビューアーは,調査・検討を終えたときは,その結果を委員長に報告するものとする。
4 レビューアーは,職務上知り得た情報を正当な理由なく漏らしてはならない。

( 審査の申請)
第9条 本学において,医学系研究を実施しようとする者は,当該研究等の実施計画について,あらかじめ,審査申請書(別紙様式第1号)により部局長を経て学長に審査の申請をしなければならない。

(委員会への諮問)
第10条 学長は,前条の申請があったときは,速やかに委員会に諮問する。

(委員会の審査)
第11条 委員会は,前条の諮問があったときは、申請された実施計画について審査する。

( 迅速審査)
第12条 前条の規定にかかわらず,委員長は,次の各号の一に該当するものについては,指名した委員に審査(以下「迅速審査」という。)を行わせることができる。この場合において,委員長は,複数の委員を指名することができる。
 (1) 既に委員会において承認されている実施計画の軽微な変更の審査
 (2) 共同研究であって,既に主たる研究機関において倫理委員会の承認を受けた研究計画を分担研究として実施しようとする場合の実施計画の審査
 (3) 侵襲を伴わない研究であって介入を行わない実施計画の審査
 (4) 軽微な侵襲を伴う研究であって介入を行わない実施計画の審査
 (5) 委員長が,治療や検査等のために急を要すると判断する実施計画の審査
2 委員長は,迅速審査を行ったときは,その結果について,当該審査を行った委員以外の全ての委員に報告しなければならない。
3 委員長は,前項の報告を受けた委員から理由を付して請求があったときは,委員会において当該事項について審査しなければならない。

(審査)
第13条 委員会は,諮問された研究等の実施計画等の審査に当たっては,倫理的,社会的観点から,特に次に掲げる事項に留意して審査を行うものとする。
 (1) 研究等の対象となる個人の人権の擁護
 (2) 研究等の対象となる者に理解を求め同意を得る方法
 (3) 研究等によって生じる個人への不利益及び危険性と医学上の貢献度の予測
 (4) 社会への貢献

(審査の判定)
第14条 審査の判定は,次の各号に掲げる表示により行う。
 (1) 承認
 (2) 条件付承認
 (3) 変更の勧告
 (4) 不承認
 (5) 判定保留
 (6) 非該当

(判定結果の答申)
第15条 委員長は,審査の判定結果を審査結果通知書(別紙様式第2号)により速やかに学長に答申するものとする。

(審査結果の通知)
第16条 学長は,前条の答申を踏まえて,部局長を経て申請者に対し,審査結果を通知するものとする。

( 異議の申立)
第17条 前条により通知された審査結果に対して異議がある場合には,申請者は,異議申立書(様式第3号)により,部局長を経て,学長に対し再度の審査を,1回に限り申請することができる。この場合,異議申立書に異議の根拠となる資料を添付するものとする。
2 学長は,前項の再審査の申請があったときは,速やかに委員会に諮問するものとする。
3 委員長は,前項の諮問があった場合は,速やかに委員会を招集し,又は必要に応じ初回の調査・検討を担当したレビューアーに,若しくは新たにレビューアーを指名して再度の調査・検討を委嘱し,審査を行うものとする。
4 委員長は,再審査の判定結果を審査結果通知書(別紙様式第2号)により速やかに学長に答申するものとする。
5 学長は,前項の答申を踏まえて,部局長を経て申請者に対し,再審査の判定結果を通知するものとする。

( 会議の開催日)
第18条 委員会は,毎月第3水曜日午前を定例開催日とする。ただし,特別の事情があるときは,委員長は日時を変更することができる。
2 委員長は,必要があるときは,臨時に会議を招集することができる。

( 実施責任者等の報告義務)
第19条 侵襲性を有する介入研究の実施において,実施責任者は,研究対象者に重篤な有害事象及び不具合等が発生したときは,直ちにその内容を重篤な有害事象等報告書(様式第4号)により部局長を経て学長に報告しなければならない。
2 実施責任者は,承認された研究等の進捗状況を研究実施状況報告書(別紙様式第5号)により,1年ごとに部局長を経て学長に報告しなければならない。
3 委員会は,第1項若しくは前項の報告,又は委員会による調査に基づき実施状況を把握し,必要に応じ,その実施計画の変更,中止その他必要と認める意見を学長に述べることができる。
4 実施責任者は,承認された研究等を終了又は中止したときは,それぞれ研究終了報告書(様式第6号)又は研究中止報告書(様式第7号)により,部局長を経て学長に報告しなければならない。

(実施状況報告等への学長の対応)
第20条 学長は,前条第2項の規定により報告された事項について,速やかに必要な対応を行うとともに,必要に応じ委員会に意見を聴いた上で,部局長を経て実施責任者に対し,実施計画の変更、中止その他実施責任者が講ずべき措置を通知しなければならない。
2 学長は,前条第4項の規定により報告された事項について、委員会に報告しなければならない。
3 学長は,現在実施している,又は過去に実施された医学系研究について,基本指針に適合していないことを知った場合には,速やかに委員会の意見を聴いた上で,必要な対応をしなければならない。この場合において,不適合の程度が重大であるときは,その対応の状況及び結果を厚生労働大臣及び文部科学大臣に報告するとともに,これを公表しなければならない。

(重篤な有害事象への学長の対応)
第21条 学長は,第19条第1項の報告があった場合は,当該研究の継続の適否について委員会に諮問する。
2 委員会は,前項の諮問があったときは,当該研究の継続の適否を審議し,その結果を審査結果通知書(様式第2号)により速やかに学長に答申する。
3 学長は,前項の答申を踏まえて,部局長を経て実施責任者に対し,審査結果を通知するものとする。
4 学長は,第19条第1項により報告される有害事象の発生が、予測できない重篤なものであり,当該研究との因果関係が否定できない場合には,速やかに厚生労働大臣に報告するとともに,前三項の規定による対応の状況及び結果を公表しなければならない。

(教育・研修)
第22条 医学系研究に携わる者(実施責任者及び分担者)は,次の各号に掲げるとおり,医学系研究に関する倫理その他医学系研究の実施に必要な知識について委員会が指定する講習を受講しなければならない。
(1)第9条の申請に際しては,その前年度の4月1日から申請を行う日までの間に受講すること。
(2)医学系研究の実施期間中は,毎年度内に1回は受講すること。
2 委員会の委員及び事務従事者は,審査及び関連する業務に先立ち、倫理的観点及び科学的観点から審査等に必要な知識を習得するために,委員会が指定する講習を受講しなければならない。また、その後も、適宜継続して講習を受講しなければならない。

(庶務)
第23条 委員会の庶務は,総合企画戦略部研究推進課において行う。

( 雑則)
第24条 この規則に定めるもののほか,審査に関し必要な事項は,委員会の議を経て,学長が別に定める。 

(改廃)
第25条 この規則の改廃は,委員会の議を経て学長が行う。

  附 則( 平成29年3月17日)
1 この規則は,平成29年4月1日から施行する。
2 琉球大学臨床研究倫理審査規則( 平成19年1月1日制定)及び琉球大学疫学研究に関する倫理規則(平成18年8月1日制定)は廃止する。
  附 則(平成29年12月28日)
 この規則は,平成29年12月28日から施行し,平成29年11月29日から適用する。
  附 則(令和2年3月13日)
 この規則は,令和2年4月1日から施行する。