2011/06/08
このたび、平成23年度科学研究費補助金の交付内定が発表され、法文学部の池田栄史教授の研究「水中考古学手法による元寇沈船の調査と研究」が基盤研究(S)に採択されました。
基盤研究(S)は、科学研究費補助金の中心となる研究種目である基盤研究の中で、「安定的な研究の実施に必要な研究期間」と「研究遂行に必要かつ十分な研究費の確保」により、これまでの研究成果を踏まえて、さらに独創的、先駆的な研究を格段に発展させるために設けられている研究種目で、研究期間は原則として5年間、研究費の申請総額は5,000万円以上2億円程度までの範囲としています。
なお、池田教授は、平成18年度から22年度まで基盤研究(S)を受けており、連続での採択となりました。
本研究は九州北部の伊万里湾海底に眠る元寇沈船の水中発掘調査を行い、これを手掛かりとして元寇船の解明と復元を図ることを目的としています。また、調査を進める過程で、情報を広く世界へ発信し、元寇研究をこれまでの国内的研究からアジア地域さらには世界の研究課題へと止揚することを目指しています。
調査の対象となるのは、昨年度までの調査で発見した元寇船です。伊万里湾の北に位置する鷹島の南岸、水深約23mの海底下1mほどの地点において、約100枚の磚と長さ10数mと思われる船板材約20枚を密集した状態で確認しています。現在、これらは現地に埋め戻してありますが、今後の調査によって周辺から出土する資料を含めると、どのような元寇船が復元できるのか、期待に胸を熱くしています。
科研費基盤研究(S)の研究として継続採択いただいたことで、これまでの調査研究成果が認められた喜びとともに、改めて今回の研究に取り組む責任の大きさを痛感しています。
海底発掘状況
木材検出状況