仲間川流域のサキシマスオウノキ 板根の高さ 3.23m
山奥のオキナワウラジロガシ 板根の高さ 3.25m


山・樹木・板根の不思議

 西表島には東洋のアマゾンと呼ばれる東部の仲間川と西部の浦内川の二大河川がある。そのうち、仲間川河口から約6kmほどさかのぼった左岸のジャングルの中にサキシマスオウノキ(写真上)が生育し、観光の中心地となって訪れる人々の目を楽しませている。幹は灰褐色で、基部には根が発達しヘビがくねったような珍しい板根がいくつも見られる。つい最近、奥深い山中で板根をもったオキナワウラジロガシの群落(写真下)に遭遇した。両者の板根の形状は樹種固有の遺伝的形質のためか全く異なるが、板根形成についてはまだはっきりとした解明はされていない。それにしても山奥で巨大な板根が形成されているとは、ただ驚くばかりであり不思議でならない。西表島の原生林はまだまだ未知の部分が多く、野生生物の宝庫として魅力にあふれている。森林調査・資源探索は今後も続くが、このような楽しみがある限り山歩き(ヤマアッチ)は止められない。

[解説:新本光孝(教授)・写真:石垣長健(技術専門職員)]